商品やサービスの特徴も、料金も載せている。それでも「どうやって頼めばいいですか」という電話が来るなら、情報の量とは別に、確かめたい点があります。依頼者が知りたい順番で、必要な説明にたどり着けるでしょうか。
料理の写真と値段があっても、注文できるとは限らない
例えば、昼食を持ち帰りたい人が飲食店のサイトを見ているとします。料理の写真と値段はあるのに、持ち帰りに対応しているのか、予約が必要なのか、何時に受け取れるのかが分かりません。
店側は料理の魅力を十分に説明したつもりでも、その人は注文に進めないままです。足りないのは、さらにきれいな料理写真ではなく、自分の予定に合わせて頼めるかを判断する情報かもしれません。
企業のサイトでも同じことが起きます。設備や技術の説明は豊富でも、一点だけの注文を受けるのか、個人も相談できるのか、見積もりの前に何を用意すればよいのかが分からない、といった状態です。
「内容・条件・頼み方」の三つをたどる
確認するときは、初めて来た人のつもりで、次の三つを順に探してみます。
- 何を頼めるか。 商品やサービスが、自分の困りごとに合っているか。
- どんな条件で頼めるか。 地域、数量、時期、費用などが合うか。
- どう頼めばよいか。 連絡方法、用意するもの、その後の流れが分かるか。
この三つが別のページに分かれていること自体は問題ではありません。ただ、サービスの説明を読んだ後、条件や相談方法をどこで確かめればよいか分からないなら、配置や案内の見直しが必要です。
仕事内容の説明が「高品質」「柔軟な対応」といった言葉にとどまる場合は、自社の強みをお客さまに伝わる言葉にする方法で、書く材料を整理できます。
料金に条件がある場合は、金額の近くで分かるようにします。「詳しくはお問い合わせください」だけでは、何を相談すれば金額が決まるのかが伝わりません。現地確認が必要なのか、寸法や数量で変わるのかまで分かれば、問い合わせの準備ができます。
社内の部署順と、お客さまの検討順は違う
会社では部署や製品分類ごとに情報を管理していても、初めての人は、その分類を知りません。「どの部署へ聞くべきか」が分かってからでないとサービスにたどり着けない構成では、入口で迷う可能性があります。
例えば、雨漏りを相談したい人は、工法の名前より、自分の建物を見てもらえるかを先に知りたいかもしれません。専門分類は残しながら、「こんな症状でお困りの方へ」といった日常の言葉からも内容を見つけられるように考えます。
専門用語を全部なくす必要はありません。選ぶ前に必要な説明と、詳しく検討するときに読む説明の順番を整えることが大切です。
検索や広告から途中のページへ来る人もいます。ランディングページとして入口になるページの確認では、トップページを読んでいない人への案内を扱っています。
よくある質問を、必要な場所でも読めるようにする
同じ質問を何度も受けるなら、その回答をサイトへ加える候補にできます。ただし、すべてを「よくある質問」のページへ集めるだけでは、気づかれないかもしれません。
最小注文数なら商品やサービスの説明に、追加費用なら料金の説明に、用意する資料なら相談方法の説明に。疑問が生まれる場所で答えが分かるようにすると、行き来が減ります。複数の場所へ同じ内容を書く場合は、更新漏れを防ぐ管理も必要です。
まずは実際によく受ける相談を一つ選び、入口から問い合わせ直前まで読んでみてください。途中で「これは電話しないと分からない」となった箇所を書き出します。そのうち、個別判断なしに答えられるものから説明を足せば、大がかりな作り替えの前にも改善できるところが見つかります。