ホームページの訪問が増えたとき、会社名を検索する人が増えたのか、SNSの投稿から来たのか、広告を出した影響なのかで、次に確かめたいことは違います。「どこから来たか」を整理するための分類が、集客チャネルです。
チャネルは経路の種類、参照元は具体的な出どころ
店舗なら、折り込みチラシ、知人の紹介、通りがかりなど、来店のきっかけがあります。Webサイトでも、検索結果、広告、SNSの投稿、ほかのサイトのリンクなどを分けて考えます。
チャネルは、その経路を大きな種類でまとめたものです。例えば、GoogleとBingからの広告以外の検索流入を「自然検索」という種類で見ることができます。個別の検索エンジン名など、具体的な出どころを表す項目が「参照元」です。
解析ツールには、流入方法を表す「メディア」という項目もあります。参照元がどこか、メディアがどんな方法かを表し、それらの情報をルールでまとめたものがチャネル、と考えると整理しやすくなります。
まずは代表的な経路を知る
| 経路の種類 | どのような訪問か |
|---|---|
| 自然検索 | 検索結果の広告以外のリンクから来た訪問 |
| 有料検索 | 検索広告から来た訪問 |
| 自然なSNS流入 | SNSの広告以外の投稿やリンクから来た訪問 |
| 有料のSNS流入 | SNS広告から来た訪問 |
| 他サイトからの流入 | 取引先のサイトや記事などの、広告以外のリンクから来た訪問 |
| メール | メールの案内から来たと識別された訪問 |
実際の分類名や条件は使うツールによって異なります。Google アナリティクス4(GA4)では、参照元やメディアなどの情報を使う既定の分類があります。Google公式のチャネル分類の説明
この分類は、訪問の情報から判断したものです。例えば、取引先に口頭で紹介され、会社名を検索して来た人は、「人からの紹介」としてそのまま解析に記録されるわけではありません。他サイトのリンクを指す「Referral」と、人づての紹介も区別して読みます。
サイトへ来る前のきっかけや、相談までに確かめることを含めて考えるなら、会社を知ってから問い合わせるまでの行動の例も参考になります。
Directが多くても、常連客が多いとは限らない
報告書で「Direct」や「ノーリファラー」と表示される経路があります。URLの直接入力や保存したリンクなどが考えられますが、それだけで「会社をよく知っている人」と決めることはできません。
明確な参照元を識別できない訪問も含まれるためです。例えば、資料内のリンクなど、経路の情報が十分に渡らない場合があります。Googleも(direct) / (none)を明確な参照元がないトラフィックとして説明しています。Google公式のDirectトラフィックの説明
自社で配るメールや案内の経路を区別したい場合は、リンクに計測用の目印を付ける方法があります。UTMパラメータと呼ばれるもので、何の案内から来たかを識別するために使います。運用するなら、担当者ごとに名前がばらばらにならないように決めておきます。
最初に知った経路と、今回の訪問経路を混ぜない
一人の人が、最初は検索から来て、後日SNSの投稿から再訪する場合もあります。このとき「最初に獲得したユーザーの経路」を見るのか、「今回のセッションの経路」を見るのかで集計が変わります。
集計単位を整理したい場合は、ユーザー数・セッション数・PVの違いを確認すると、人と訪問を分けて読めます。
その月の投稿や広告からの訪問を見たい場合は、訪問単位の経路を使います。初めて来た人をどこから獲得しているかを見る場合は、最初の経路が判断材料になります。GA4ではユーザー獲得とトラフィック獲得で見る対象が異なるため、報告書の集計単位をそろえます。Google公式のトラフィックソースの説明
訪問数の順位だけで、続ける施策を決めない
仮に、SNSからは多くの訪問があり、取引先のリンクからは数件しかなかったとします。しかし、後者が具体的な仕事の相談へ進んでいるなら、件数が少ないという理由だけで軽視はできません。
経路ごとに、入口のページ、相談につながった内容、自社が受けられる仕事だったかを併せて見ます。広告なら費用、投稿なら制作や対応に使う時間も必要です。反対に、少数の受注が出ただけで、その経路へ予算を集中させるのも早計です。
訪問後の状況まで確かめるには、アクセス数のほかに相談・見積もり・受注を記録する方法を合わせて使えます。
まずは一つの期間について、経路ごとの訪問と、同時期に行った発信を並べます。数字が変わった理由の候補を出し、どの案内やページを見直すかまで決める。チャネルの分類は、そのための手がかりとして使えます。